未踏の領域へBlenderの紹介

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イントロダクション

こんにちは!モーション部のMです!

ここ最近で、3Dアニメーションは徐々にセルアニメより人気になりました。ドラえもん、ルパン三世、スラムダンクのシリーズは全て3Dアニメーションで制作されています。3Dアニメーションを作れるようになるにはどうしたらいいか、興味ありませんか?

現在様々な方法で3Dモデルやアニメーションを制作する方法がありますが、Blenderを使って学習していくのがオススメなので紹介します。

Blenderとは

Blenderは、VFX、芸術、3Dプリント、モーショングラフィックス、VR、そしてもちろんアニメーション映画にも使用されているオープンソースの3Dモデリングソフトウェアです。

自社製ソフトウェアでオランダのデベロッパー(Ton Roosendaal)から発売されましたが、様々問題から倒産してしまいます。

それからBlenderは非営利財団のもとでクラウドファンディングを行いました。2002年からBlenderはオープンソースであり続け、世界中の開発者、デザイナー、アニメーター、アーティストによるコミュニティがサポートされました。

代替案があるでしょうか

はっきりと言ったら、Blenderはソフトウェアの学習曲線が急で、多くの企業にとって好ましい選択ではありません。Blenderと比べると、シーン管理、ライティング、レンダリング、UVなど、他のソフトの方が優れています。

『トイ・ストーリー』も『ジュラシック・パーク』も『アバター』も『スター・ウォーズ』も『ロード・オブ・ザ・リング』もPixarのRenderManというソフトウェアで作られたものです。

Autodeskは、それぞれの分野で3つのソフトを作っています。 AutoCADというソフトウェアは建築設計やエンジニアリングの3Dモデリングにおけるスタンダードです。

Marvelの映画とハリー・ポッターシリーズどちらも3Dモデルイングのため、3ds Maxを使いました。 1997から2015までSFXのアカデミー賞を取った映画、全部Mayaというアニメーションソフトウェアを活用したのです。

Apple Inc.のCMについてはCinema4Dで作成します。

Dreamworks、Pixar、Disneyの各社がHoudiniという手続き型生成ソフトウェアでシーンに物理演算を付けます。

日本でもBlenderの代替案を望む声がある様です。 例えば、『STAND BY ME ドラえもん』のモデリングは3ds Maxで作られました。 今年、『スラムダンク』は「AnimStroke」と「AnimShape」という会社内ツールで2Dアニメーションのようなタッチを作って、AutodeskのShotGridでアセットを管理しました。

では、なぜBlender

他の3DソフトウェアよりBlenderの方が優れている理由は何でしょうか?

Blenderはオープンソースソフトウェアなので無料で使い始める事ができます!

他のソフトウェアは学ぶためにトライアルバージョンや有限な機能バージョンしかありません。 さらに、そのトライアルバージョンで作られたモデルやアニメーションは商用利用できません。 トライアルじゃないバージョンで制作を進めていく場合には、複雑なサブスクリプション・有料版を使う必要があります。

例えば、Houdiniの無料バージョンがありますが、販売するためにモデルアニメーションを制作する場合、1年間で¥1,372,000コストがかかり、個人の場合だと毎年¥37,000ぐらい支払わなければいけません。

会社で5人が使用する場合、モデリングソフトウェアが¥273,000、他の3Dソフトウェアから書き出したモデルを読み込むためのエンジンが¥615,000追加コストがかかってしまいます。

Mayaの場合は二つのサブスクリプションサービスがあります。

一ヶ月に¥36,000を払うか、トークンシステムで払います。このトークンにより、他の人にシェアできて、1日間にソフトウェアを使用することができます。¥41,000で100枚から購入可能です。この記事を書いている時点では、日本のサイトではそのトークンシステムは発売されていません。

このように、これらのソフトは参入障壁が高いことは容易に理解できるでしょう。

Blenderはダウンロードして自由に学んだり、商標利用でも使う事ができます。

コミュニティが豊富であること

Blenderは3Dモデルとアニメーション産業に入りたい初心者の足がかりになります。 身につけたBlenderの技術は他のソフトウェアでも活かすことができます。 Colin LevyのようなアニメーターはPixarやIlluminationに採用される前に最初からBlenderで3Dモデリング、アニメーション、レンダリングなど勉強しました。

他のオープンソース3Dモデリングとアニメーションソフトウェアのコミュニティも存在しますが、Blenderのコミュニティサポートはそれらと比較にならないほど充実しています。

65ヶ国語対応で、Blenderを学ぶための無料の資料がたくさんあり、以下のオススメチャンネルなどから動画を見ると読者は嬉しいと思います!

業界におけるBlenderの活用例

3Dモデルとアニメーションの産業でBlenderはスタンダードではありませんが、アクセスしやすいこともあって、人気を集めています。

2004年には、早くも『スパイダーマン2』のプロダクションに使われました。『ブレンダンとケルズの秘密』というアカデミー賞ノミネートされたアニメーションもBlenderを使用しました。日本では、『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を作成した株式会社カラーが2019年から制作にBlenderを多用するようになりました。

去年、『Sinking Feel』というアニメーションはいろんなアワード賞ノミネートされたCMはBlenderのGrease Pencilというセルアニメのような仕上がりになるプラグインで作られました。

Blenderは学び始めるには最適なソフトウェアなので、数年間はBlenderを学ぶ人が増えて、プロジェクトでの使用も増えていくでしょう。

Webプログラミングと映像編集で利用する素材として、Blenderでモデルやアニメーションを書き出して、WebGLと色々なAdobeソフトウェアでファイルを利用することができます。

Apple. Incが前に使ったFoundryのModoという3Dモデルソフトウェアは会社のサポートが少なくなりました。それに対して、Blenderは同社とそのコミュニティによって常にアップデートされ、改良されているので、Modoのコミュニティーは最近Blenderをお薦めしているほどです。

さぁ、あなたもやって見ましょう!

おわりに

終わりに近づいてきましたが、この記事で3Dモデルとアニメーションの興味を持ってもらえましたでしょうか?

今後はWebデザインと3Dを用いたリッチなコンテンツを制作するためのBlenderの記事を書いていきたいと思っています。

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